現象
タブレットに表示される車体の位置が実際の位置と合っていない。
(位置測定にてコントロールポイントとの差分が大きい)
*精度確認の目安は、ベンチマーク座標に対しZ±5cm(N,E±10cm)となります。
回答
以下内容を見直す事で改善される場合があります。
*原因特定にあたり、3つの観点を元に可能性の高い要因から見直し下さい。
1.変化点 | 稼働場所変更、補正情報変更、回送時の一時的なGNSSアンテナ設置撤去、再キャリブレーション実施などの精度不良前後の変化点 |
2.環境 |
衛星捕捉環境(高圧電線、天空率)、補正情報取得環境(固定局設定、ベースライン距離)など |
3.誤差の傾向 |
高さ方向が合わない、水平方向(縦、横)が合わない 数センチ合わない、十数センチ合わない、数十センチ合わない、m単位で合わない 規則性がある、規則性がない |
刃先精度不良に影響している可能性が高い要因(各内容はページ下部参照)
1.衛星捕捉環境が確保されているか
2.補正情報設定は適切に設定できているか
3.設計データは適切か
4.Flexキットは適切に取付けできているか
5.車体キャリブレーションは適切に設定できているか
6.その他
簡易表(リンク先がある場合、詳細をリンク先でご確認できます)
要因 | 対応 |
1.衛星捕捉環境が確保されているか | |
GNSSアンテナの上空を遮るものはないか |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・高圧電線等がない場所で作業する ・林や谷などでGNSSアンテナの上空が遮られていない場所で作業する。 *GNSSアンテナの天空率(上空解放面積)が低いと衛星捕捉数が減少し、刃先精度が出ない場合があります。 |
2.補正情報設定は適切に設定できているか | |
適切なマウントポイントが選択されていない (Ntirp利用の場合) |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・適正なマウントポイントを設定する |
ベースライン距離は遠くないか (Ntrip/無線機利用の場合) |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・Ntrip利用の場合は、ベースライン推奨距離の10km以内で作業する [GNSS設定]→[GNSS情報]
・無線機利用の場合は、無線機の仕様に依存する。 *電子基準局/固定局との距離が遠くなるほど精度が安定しなくなる傾向にあります。 |
固定局の設定および設置場所が適切でない (Ntrip/無線機利用の場合) |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・適切な補正情報フォーマットを設定する ・固定局の設置環境を見直す(アンテナの上空を遮るものはないか) |
3.設計データ(プロジェクトファイル)は適切か | |
ローカライゼーションデータが適切でない |
[水平、高さの全方向の精度に影響(規則)] [プロジェクトファイル]→[座標系]
*水平残差、鉛直残差が閾値内か見直す(通常だと閾値は10~30mm) |
TINデータが適切でない |
[水平、高さの全方向の精度に影響(規則)] ・TINデータを見直す |
4.Flexキットは適切に取付けできているか | |
車体に対してIMUセンサが平行に取付けられていない |
車体接地面とIMUセンサは平行に取り付ける必要があります。IMUセンサ取付け面を水平器などで予め確認してから取り付けて下さい。
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IMUセンサ取付け方向が適切でない |
IMUセンサのコネクタ側が進行方向に対して直角左向きにくるように設置して下さい。
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5.車体キャリブレーションは適切に設定できているか | |
車体とGNSSアンテナの位置関係が正しく計測されていない (メジャーキャリブレーション) |
GNSSアンテナ位置と車体前方、後方計測点に関する計測が正しくされないと、各計測ポイントにおける精度が出ません。念のため、もう一度車体キャリブレーションの設定値を確認して下さい。
[車体キャリブレーション ステップ4] 1.車体中心線に対するGNSSアンテナの各距離を計測し、入力されている ことを確認して下さい。(車体中心線より左側は+の値、右側は-の値)
2.GNSSアンテナに対して、車体前方、後方の計測点までの距離が正しく 計測・入力されているか確認して下さい。
3.GNSSアンテナまでの高さを計測する際、基準(下端)にした履帯の位置 をキャリブレーション実施者に確認して下さい。
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6.その他 | |
オフセットがかかっている |
[高さ方向の精度に影響(規則)] [ガイダンス設定]→[目標面オフセット設定]
・オフセットを解除する [ガイダンス設定]→[位置測定]
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計測位置を間違えている |
[水平方向の精度に影響(規則)] [ガイダンス設定]→[位置測定]
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タブレットが遅い |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・TINデータ(設計データ)を軽くする |
補正情報の通信が安定していない |
[水平、高さの全方向の精度に影響(不規則)] ・安定した無線の通信環境を確保する ・安定した携帯通信網の通信環境を確保する [GNSS設定]→[GNSS情報]
*GNSS情報の「補正情報遅延時間」を確認する(推奨1秒以下) *GNSS情報の「鉛直RMS/水平RMS」を確認する(推奨0.02以下) |
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